村上さん、投資を辞めるって
人生の損切りって感じですかね?
VIP系まとめサイトと、はてなブックマーク。ホントはどこが違うのか
ネタにしてしまったことにマジレスするのも野暮かと思ってたのだが、なんとなく書きたくなったので。
Web2.0って、言葉はカッコいいけど要するに「暇人のふんどしで相撲を取る」ことなんだと思う。
インターネットを使えばユーザーに情報を伝達できる、って考えから生まれるサービスをweb1.0という(んだと思う)。例えば、面白いコンテンツを作って人を集めるとかさ。
これに対し、Web2.0は、ユーザーに「場所」を提供して、彼らにタダでコンテンツを作らせようとする。彼らがうまくコンテンツを作ってくれれば、そのコンテンツがまた別のユーザーを呼ぶ。以下無限ループってわけだ。
自分たちでコンテンツは作らない。作るのは、ユーザーがコンテンツを作りやすい「場所」。つまり「暇人のふんどしで相撲を取る」。これがweb2.0である。
ちなみに、Web2.0の親玉たる、googleが凄いのは、インターネットそのものを彼らの「場所」にしてしまった点にある。
例えば、googleの肝である「googleページランク」は、世界中のウェブサイトのリンクがどのように貼られているかで決定している。ランク付けしているのは世界中のウェブサイト製作者であって、googleはランクを付けたりしてない。
これはつまり、「世界中のウェブサイト製作者のふんどしを借りて相撲を取った」ってことだ。これが親玉が親玉たる所以。すごいなぁ。
まぁ、googleはともかくとして。
自分たちで「場所」を作る場合、その「場所」はユーザーに愛される「場所」でなければならない。なにしろ「場所」の質は、そのインターフェイスや機能よりも、ユーザーの多寡に大きく依存しているのだから。
だからweb2.0で成功しているサイトは、皆、ユーザーから愛されている。中毒者がたくさんいる。
「ぼくたちの洗脳社会」の中で岡田斗司夫は
これからの「モノ不足・情報余り」の社会はお金よりも「イメージ」、つまり洗脳力によって物事が動きやすい時代なのです。
と言い、人々の心に潜在するイメージを「幻想資本」と呼んだ。
この予言は正しかったと思う。少なくともweb2.0企業にとっては、この「幻想資本」こそが重要な財産になっている。
例えば、2ちゃんねる。2ちゃんねるは、ユーザー一人当たりの「幻想資本」がむちゃくちゃリッチなサイトだ。たぶん一般の人から嫌悪されるがゆえだろう。外部からの攻撃が強まるほど、その内部の結束は固くなるもんだ。ビジネスとしてはともかく、2ちゃんねるはweb2.0の成功例といえる。
さてやっと本題。
VIP系まとめサイトは、その多くを「誰かが作ったコンテンツ」に寄って立っている。
私は、「誰かが作ったコンテンツ」に寄って立っているという意味で、VIP系まとめサイトは、はてなブックマークと(そしてコメント欄では2ちゃんねると)同じである、って書いた。
でも、実は違う。
はてなブックマークも2ちゃんねるも、そのコンテンツを提供しているのは、はてなブックマークや2ちゃんねるに「洗脳」されてしまった暇人たちだ。
しかし、その暇人たちは、大好きな2ちゃんねるだったからこそ、ネタを提供したわけであって、VIP系まとめサイトに提供する気はないのである。だって、VIP系まとめサイトには「洗脳」されていないから。
VIP系まとめサイトが、同じ「2ちゃんねるを愛する仲間」であるうちは、攻撃の対象にはならなかった。2ちゃんねるのネタをまとめる行為が2ちゃんねるへのファン活動に見えたから。すべては2ちゃんねるのためにっ!!ってわけだ。
ところが、VIP系まとめサイトの中の人が、実は金を儲けるために、私利私欲のために2ちゃんねるを利用していたことが発覚した*1。なんと彼らは、2ちゃんねるを愛しているどころか、食い物にしていたのだ!!こうして、怒りに駆られた2ちゃんねらーが突撃。VIP系まとめサイトは炎上した。
岡田の言う「洗脳社会」が進むと、ゾクゾクとこういう連中が現れるんだろうと思う。彼らは、アングラならアングラなほど、鼻つまみものなら鼻つまみものなほど、結束が固く、過激になるだろう。
そのとき、私たちはそういう連中とどう付き合っていくべきなのだろうか。そして、私たち自身がそうならないようにするにはどうすれば良いのか。
私は正直、良くわからないでいる。
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