モテ下流社会

下流社会」を今更読む。統計データとして有意性あるの?とか色々と突っ込まれているようだが…。
面白かったのは「下流にいる奴ほど"自分らしく生きたい"と考える傾向が強い」という結果だ。"自分らしく生きたい"ってのは「好きなように生きられれば、お金なんてどうでもいいやー」という意味とも「好きなことして食いたい!だから夢を追うためにフリーターするっ!」という意味にも取れるが、どっちにしろ金には縁が無い生き方だ。"自分らしく生き"て成功するには、類まれなる才能が必要なわけで、我々のような能力皆無な一般庶民は時勢に流され、周りに流されるのが賢い生き方ではある。
で、だ。結局、モテてない連中ってのも良く似た構造を持っているんじゃねぇのかなぁと思うのだ。例えば、私はカラオケに行くと自分の好きな曲ということで「傘がない」なんかを熱唱してしまったりするわけだが、こういうのが駄目駄目なのであって、「上海ハニーがうんたらかんたら♪」とか歌っときゃ、プラスにはならねどもマイナスにはならんのだ。それをクダラナイ自己主張(こんな腑抜けたうた歌えるかぁぁぁっ!!)を持って、好きに歌ってしまうのがいけない。

結局、恋愛をするには「空気を読む」ことが最も大事なのだ。
恋愛にはコミュニケーション能力が必要だなんていうが、コミュニケーションなんてのは、そもそもが総合格闘技であって、様々な要素が入りすぎている言葉だ。
そりゃ、猛烈に女性から求愛されるには、あらゆる格闘術をマスターすべきだろうが、とりあえず恋愛したいのなら、一点、「空気を読む」。これだけ出来りゃいけるんじゃなかろうか。とりあえず「痛い人」にならないようにする。こんだけ。
ただ、「空気を読む」ってのは、自分を殺すことでもある。スーツを着て、ネクタイ締めて、髪を七三に分けることだ。それが嫌だって言うなら、フリーターしかないわけで。