「げんしけん」6巻を購入

特装版なので、同人誌つき。生まれて初めての同人誌。大学で読んでたがなんか恥ずかしい。覚悟が足りないな。話の主軸は荻上覚悟完了できるかに移行しているようだ。荻上かわいいよ荻上
「四年生」、「五年生」を描いていたころの木尾士目は、会話や雰囲気のリアルさをどう表現するか追求していたように思う。そこで培った技術をうまく商業的に応用したのが「げんしけん」といえる。
よく言われるように、「げんしけん」は現代のオタクにとって理想的な楽園像を描いているわけだけど、ここぞというときにはリアルな描写を入れるところに、この漫画最大の魅力があるように思う。
回転寿司屋で斑目が咲に対して脈略なく喋ってしまうシーン、その後の電車の中での沈黙。笹原と妹の会話、卒業式における、寂しいような、それでいて、それを「たいしたことじゃない」とお互いに言い聞かせようとする感じ。
そうした、リアルな空気感があるからこそ、決してリアルとはいえない「げんしけん」部員のドタバタが引き立つ。サザエさん時空に突入することなく、淡々と時間を進ませているのもそうした理由があるのだろう。ホントに木尾士目は器用な作家だと思う。

いま、1巻を読み直してたんだけど、絵の変化もさることながら大野さんの変化が凄まじい。設定のぶれって言うんじゃなくて、サークルに入ったばっかりのころと終わり際のキャラの違い。素がどんどんあらわになっていったというか。
昔は大野さん、萌え萌えだったんだがなぁ…。