女性はどうしてテレビゲームをしないか

昨今は、ゲーム業界も斜陽になっているらしく、どうもパッとしない。ひとつにはマニア向けの作品が増えているためだとか。
そういうわけで、先日、任天堂が発表した新型ゲーム機「REVOLUTION」はリモコン型コントローラーを採用した。このコントローラーには特殊なセンサーがついており、コントローラーが指す画面の方向や距離などが検出できるという。センサーの搭載で非常に直感的な動きの入力が出来るため、ゲームの間口が広くなり、今までゲームになじみが無かった人や、既に離れていってしまった人でも遊べるゲームが作りやすくなるというわけだ。
実は、こうした方針は、なにも「REVOLUTION」から始まったわけではない。既に発売されたニンテンドーDSもそうした考えを持っていて、タッチパネルを搭載している。
そしてソフトも「nintendogs」や「脳を鍛える大人のDSトレーニング」といった、マニア向けではないソフトを多数ラインナップさせ、新たなる客層を掘り起こそうとしているのだ。
こういった動きの裏に、任天堂のゲーム哲学がある。すなわち「ゲームはおもちゃ」という考え方である。

これは現在のゲーム業界の風潮に対する抵抗とも取れる。
ハードの性能が向上するにつれ、ゲームの表現力は上がった。いくつかの会社はその表現力を使って美麗な映像を売りにしたゲームを作った。映画のようなゲームがたくさん生まれた。(この前、ついにスクウェアエニックスFINAL FANTASY VII ADVENT CHILDRENなる映像作品まで出した)しかし、そういった作品は概してマニアックになりがちだ。

「映画」的ゲームと「おもちゃ」的ゲームという対立。マニア向けと一般向けと言い換えられるかもしれない。

しかしここで、ふと思ったのだ。そういや、女性って「映画」と「おもちゃ」どっちが好きだっけ?

もちろん今の「映画」的ゲームがオタクっぽいというのは分かる。
しかし、作り方しだいでは一般女性向けのものを作ることは出来るんじゃなかろうかと思うのだ。それこそ、人気男優やら女優を使って、まるで月9のようなゲームを。そういう試みって今まであるんだろうか。

もちろん、懸念はある。
そもそも大人の女性の娯楽とは、その最大のものは「おしゃべり」だ。しかし「おしゃべり」そのものは売ることができないから、「おしゃべり」のネタを売る。
それが「映画」や「ドラマ」なのではないか。「nintendogs」が女性に売れたのも、可愛らしさのほかに、自分のところのイヌの話で盛り上がれるといった側面があったのではないか。
つまり、そのゲームが売れるかは「おしゃべり」のネタになるかどうかに関わってくるわけで、難しいかもなぁと思う。
まず、ゲームはハードを買わなければならないという時点で、誰にでも通じる話ではない点。またプレイヤーの選択でストーリーが変更されるとなると、共通の話をしにくいという点。(もちろんコンプリートすればいいのだが、この「コンプリート」ということへの興味事態が男性っぽい気がする)

というわけで、やっぱり一般女性にゲームは売れないのかもね。…あまりすっきりしない結論になってしまったなぁ。