avexへの脅迫は、猛烈に緩やか〜な連係プレー?

2ちゃんねらーの面白いところは、お互いに顔も名前も人数も把握していないにもかかわらず、組織がなんとなく出来上がっているところだ。帰属意識の高さがこの組織を支えている。たとえば、のまネコ登録反対運動は、「私たち、2ちゃんねらーモナーを使うな」という典型的な2ちゃんねらーによる運動だった。

さて、のまネコに関連してavex社員の殺害予告が2ちゃんねるに書き込まれた。
もちろん単なる脅しかもしれないが、こういった声明が出されると社員としては恐ろしいだろう。

統率の取れた組織が殺人予告をしたら、テロ集団だ。個人が突如、どこかの会社に殺人予告を送りつければ狂人だ。今回のケースは、2ちゃんねらーが組織的に計画したわけではないから、あくまで狂人による犯行である。
しかしその主張は、その狂人の個人的心情から突如、生まれたわけではなくて、2ちゃんねるという集団の意思を基にしたものだ。この点は面白いなぁと思う。

お互いに顔も名前も知らないにもかかわらず、帰属意識が生まれ、様々な意見が交わされる中で、参加者の意思が一定の方向へと流れていく。そして、その渦中にいた狂人が犯罪を実行に移してしまう。しかし「2ちゃんねらー」という集団そのものに対しての反論は出来ない。なぜなら、連携が、匿名の書き込みのみだからだ。この緩やかな連携が、2ちゃんねるのつかみ所のなさを生み、適切な扱いを分からなくしている。
ネットから、こうしたものが生まれるのは必然なんだろう。うまい対処の仕方が分からないし、そもそも特別な対処が必要なのかも良くわからない。脅迫した奴を法で裁けばそれでいいという考えは現実的だ。そして、2ちゃんねる自体に法的な罰を与えるのが間違っているのも確かだ。しかし、何にもしなくて本当にいいのだろうか?よくわからん。
個人的には、攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX というアニメの「笑い男事件」を思い出した一件であった。